サンゴの45%が白化したタイ湾の今
21 เมษายน 2569
NOAAデータによるとタイ湾東部のSSTは32.73°C、DHWは15超。チュンポーン県では80%以上が白化し、タオ島のサンゴも悪化が続いています。DMCRは60%の回復を報告。凍結保存と浅場の耐性に希望が見えます。
2024年6月、チュンポーン県コ・ンガムヤイ周辺で調査潜水が行われた際、サンゴの80%以上が白化していたことが確認されました。NOAAサンゴ礁監視データによると、タイ湾東部の海面水温(SST)は32.73°Cに達し、水中では33°Cを記録。これは2023年平均を0.54°C上回る数値です。2024年4月15日には第4次地球規模の大規模白化が宣言され、世界のサンゴ礁の約84%が影響を受けています。
2年連続の33°C — 海水温データが示す危機
NOAAの観測データによると、タイ湾東部のDHW(Degree Heating Weeks)は15を超えました。DHWが4を超えると白化警戒、8を超えると大規模白化がほぼ確実とされます。15超えは深刻な死滅リスクを意味します。2023年から2025年にかけての地球規模白化は、記録上最も広範囲に及ぶものとなりました。
被害が集中した海域
- チュンポーン県:ンガムヤイ島で80%以上、クラム島で70%以上、ンガムノイ島で60%以上の白化
- タオ島:2016年から2024年にかけてサンゴの健康状態が継続的に悪化。浅場(水深1-2m)では水温35°Cを記録
- トラート県:白化率約30%、死亡率約5%
- 全国規模:19の国立公園が影響を受け、12の海洋公園が閉鎖されました
サンゴ白化のメカニズム
サンゴは褐虫藻(zooxanthellae)と共生し、光合成によるエネルギーの約90%を褐虫藻から受け取っています。海水温が持続的に上昇すると、褐虫藻が過剰な活性酸素を生成し、サンゴは共生藻を排出せざるを得なくなります。色と主要なエネルギー源を失ったサンゴは、高温が数週間続けば餓死します。PMCの研究によれば、白化を生き延びたサンゴでも繁殖能力と耐病性が著しく低下します。
回復スコア — DMCRの最新データ
タイ海洋沿岸資源局(DMCR)の白化モニタリングデータによると、2025年末までに白化サンゴの約60%に回復の兆候が確認されています。DMCRは「Reduce(削減)、Refrain(自制)、Rescue(救済)」の3R戦略を推進しています。
- 削減:高水温期のダイブサイト入場制限
- 自制:サンゴへの接触禁止、違反者には7,000バーツ以上の罰金
- 救済:2025年計画として人工基質12ライ設置、24ライの移植、60,000群体の苗床育成を7県で実施
パンガン島では朗報があります。サンゴ被覆率が37%から55%へ増加し、年間2.2%の成長率を記録しています。
白化を免れたサンゴ — 浅場の回復力とクライオバンク
タオ島の浅場(水深1-2m)のサンゴは、35°Cの高温下でも一定の耐性を示しており、研究者の注目を集めています。2025年6月、プーケット・ラチャパット大学にサンゴ凍結保存施設(Cryobank)が開設されました。-196°Cの液体窒素でハナヤサイサンゴ(Pocillopora)の配偶子を保存しています。この取り組みはコーラルトライアングル・ネットワークの一環で、フィリピン、台湾、インドネシア、マレーシアと連携しています。
2026年1月に完了した全国沿岸サンゴ礁評価では、サンゴ礁が構造的な複雑性を失いつつあることが明らかになりました。生存しているサンゴ群落も平坦化が進み、礁の立体構造に依存する魚類や無脊椎動物への影響が懸念されます。
2026年 — ダイバーが見る海中の現実
- 透明度
- 10-25m
- 水温
- 28-31°C(極端な高温期を除く)
- サンゴの状態
- 一部回復中、浅場では新しいサンゴの成長が確認可能
- 罰則
- サンゴ礁損傷に対し7,000バーツ以上の罰金
責任あるダイビングがこれまで以上に重要です。適切な中性浮力を維持し、サンゴに触れないことが基本です。環境規範を遵守するダイブショップを選びましょう。タイの東西海岸のダイビング条件比較についてはアンダマン海 vs タイ湾をご参照ください。




























